書きたいこと、書かなければならないこと満載の年。 こういう年に限って筆（キーボード）が進まない。 恩師・尾形先生からの感動的な便り、 仕事では七転八倒したブートレッグの結実と北海道通いの終結、 音楽では久々のマイソング・バンド"FORESTSONG BAND"のライブ、 少女サッカークラブの波乱万丈と活々とした子ども達、 書き留めるべきは綺羅星のようにあるが 充実した歳ほど筆が不精に陥るという皮肉。 極々稀少な宝として、このエッセイを楽しみにしている方、 旧友のみ成らずお会いしたこともないらしき方含め、 複数おられることをお聞きしただけに、 申し訳なさ半分、取り敢えず生きておりますという昨今。

　何か書いておこうと思っていたら、一寸ありました。 うちはマンションで、ベランダには下階からクレームが来るほど草木を茂らせています。 エアコンが壊れ、お掃除エアコンに買い換えたのを機に、どんなに寒くても ジャケットを羽織って１００％そのベランダで喫煙をすることに。 今夜も今夜でそうしていたら、何故ですかね、 自宅のベランダであるにも関わらず、湯治場の匂いがするんです。 摩訶不思議。 こんな経験ってありません？

　で、明くる年の初夏、 ベランダで一服して中に入ろうとすると、すれ違いに出て行く愚息。 なんだ？　と思ってみていると、偉そうに胸を張って煙草を吸い始めた。 「こら、なにやってんだ！」と注意しようとして、ふと気がついた。 そういえば、こいつ二十歳になったんだった。 注意しようにも注意できない悔しさを噛みしめ、 いつの間にという感慨ヒトシオ。

　いつの間にか時が流れている。 全ての先人達が踏んできた轍。 どんなに人間が進歩したとはいえ、 １日は２４時間、１年は３６５日、人間の寿命も大した変りはない。 一時として留まってはいないのですね。

　因みに、厚生労働省大臣官房統計情報部によれば、 日本で２００５年において平均寿命が最も長寿とされたのは、 女性が沖縄県北中城村で８９．３歳。 さもありなん、やっぱり沖縄だなぁと感心したところ、男性は違う。 爺さんのこと、沖縄では「タンメー」と言うらしい。 短命ってことなんでしょうが、洒落た呼称ですね。

　では、男性の一位はどこかというと、 なんと神奈川県横浜市青葉区の８１．７歳。 世界保健機関（ＷＨＯ）の２００７年統計では、 男性はイタリア中部にあるサンマリノの８１歳が世界一とのことだから、 世界屈指の長寿地域であることは間違いなさそうです。 憎まれっ子世に憚る、阿呆は長、、、まぁいろいろありましょうが。